シーモスの通信講座TOP > 回路設計、LSI関連技術解説/用語集 > CMOSトランジスタ

CMOSトランジスタ

CMOSトランジスタ

MOS(モス)トランジスタを使用して回路設計を行います。
MOSとは・・・METAL-OXIDE-SEMICONDUCTOR
METAL・・・金属(導体・・・電気を通す)
OXIDE・・・酸化物(絶縁体・・・電気を通さない)
SEMICONDUCTOR・・・半導体・・・導体と絶縁体の中間

つまり、半導体であるシリコン基板をベースとし、その上に金属配線と絶縁処理(酸化させる※1)をし、電子回路を実現しているのが、半導体集積回路です。
※1鉄が錆びると電気を通さなくなるのと同じ原理で、半導体のシリコンを酸化させ絶縁処理しています。

MOSトランジスタは飽和状態で使用する

MOSトランジスタはアナログ回路においてどのように使用するのでしょうか?
各端子がどのような電位の時に、正しく動作できるのかということですが、トランジスタが飽和した状態で使用するのが通常です。
ここで示した2つの図で説明しますと、上側がドレイン端子、下側がソース端子とバックゲート端子が接続された端子、横にポコッと出ているのがゲート端子です。
バックゲート端子(とソース端子に)一定電圧を与えた状態にし、ゲートに電圧を与えることでドレインーソース間にチャネルという電荷の通り道ができ、トランジスタが導通します。
電流がドレイン-ソース間の電圧がどんどん上がった場合でも、これ以上流れる電流が増えず飽和した状態を、トランジスタの飽和といいます。
ここが安定してアナログ回路を動作させるための状態なので、基本的にアナログ集積回路では、トランジスタをすべて飽和状態で動作させます。

回路が思い通り動作しない場合の検討方法

回路シミュレーションでも各場所における電流や電圧値を算出できますので、飽和していないトランジスタがないか探します。
見つかった場合はそのトランジスタを飽和状態にできるよう、回路やトランジスタのサイズや加わる電圧などを調整して行きます。

シーモスの回路設計CAD通信講座

上記のような具体的かつ一般的な回路設計の手法が身につきますので、通信講座で設計の技術を体得してください。
きっと皆さまの生涯の財産になります。



資料請求
ご質問
WEB申込み