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バックゲート効果

バックゲート効果は、半導体デバイスにおいて、デバイスの裏側(ゲートの反対側に端子:バックゲート)に印加された電圧が、デバイスの特性に影響を与える現象を指します。
この効果は、特にSOI(Silicon On Insulator)技術を使用して製造されたMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などのデバイスで見られます。

バックゲート効果が生じる主な要因は、SOIデバイスの基板層(シリコン層)と絶縁体層(絶縁体層)の間にある電気的結合です。
バックゲートに印加された電圧は、基板層のチャネル形成に影響を与え、デバイスの特性を変化させます。

1.閾値電圧の変化:
バックゲートに印加された電圧が変化すると、デバイスのしきい値電圧(on/offの切り替わる電圧)も変化します。

2.サブスレッショルド挙動の変化:
バックゲート効果は、デバイスのサブスレッショルド挙動にも影響を与えます。
バックゲートに印加された電圧が変化すると、サブスレッショルド電流やサブスレッショルド勾配が変化します。

3.動作速度の変化:
バックゲート効果は、デバイスの動作速度にも影響を与える場合があります。
バックゲートに印加された電圧が変化すると、チャネル形成プロファイルや移動度などが変化し、動作速度が変化します。

バックゲート効果は、特に低電圧動作や高性能な半導体デバイスの設計や解析において重要な考慮事項です。


シーモスの回路設計CAD通信講座における位置づけ

講座では一般的なCMOSトランジスタでの学習をします。

特殊なデバイスについては知識として触れますが、回路設計において使用せず、シンプルに学習を進めます。