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MIM容量

MIM容量は、「Metal-Insulator-Metal Capacitor」の略称であり、金属-絶縁体-金属の構造を持つ容量デバイスを指します。
この容量構造は簡単に実現できるため、半導体集積回路で広く用いられます。

MIM容量の構造は、金属の薄膜(一般的にはアルミニウムや銅)が絶縁体(一般的には酸化物や窒化物)で分離され、その間に電気的な容量が形成されます。

MIM容量の主な特徴は次のとおりです:
1.高周波応答性: MIM容量は高周波信号に対して充放電の応答性がよく効果的な容量となります。
2.低損失: MIM容量は、信号の伝達ロスを最小限に抑えることができます。
3.温度安定性: MIM容量は、温度の変化に対して比較的安定しているので、高周波回路やRFフィルタなどの温度が変化する環境で使用される場合に有利です。

MIM容量は、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)、通信機器、無線機器、RFフィルタ、振動子、アンテナ、スイッチング回路などのさまざまなRFアプリケーションで広く使用されています。


シーモスの回路設計CAD通信講座における位置づけ

容量の種類について、シーモスの通信講座における回路設計時に指定することはありません。

先に述べたように充放電による周波数特性を持つことになり、それは回路設計だけで決定できるものでもなく、使用時には注意が必要です。